しあわせの指きり

どうして気づけなかったんだろうね
君はこんなにも可愛くて
僕はこんなにも愛してたこと

愛しく思えば想うほど 身動きができなくなって
つまらないものが立ちふさがって
僕らの気持ちはそのぶんだけ離れてしまったのかな

いつも感じてた温かさや声は もうお互い隣にはないんだよ
だけど確かに分かるのは
あのときの僕らはこんな終わりを想像してなくて
ただ幸せな未来を指切りしていた

あのときの約束は「私がいなくなっても泣かないで」
君はこのとき気づいていたのかい?僕は思いもしなかったよ

おじいさんになっても愛し続けると言って笑った僕は
君がいなくなるのが この世にさよならしたときだけだと信じてた

いつも見ていた笑顔も泣き顔も もう僕には向かないだろうけど
それでも僕は願ってる
僕ではない誰かの隣ででも笑っている君を

君の笑顔はホント綺麗で
できればあの約束は僕が叶えてあげたかったけど
僕ではもう叶えてあげられないだよ
だからせめて こうやって
君の幸せな笑顔を願わせて欲しいんだ

女々しくて自分でもホント笑っちゃうけど
指切りしたときの君の笑顔
僕は忘れないよ



深海魚

大きすぎる年の差を埋めようとして 必死でもがいた水の中
海底に沈むように
ゆっくりと焦りがあたしの身体を押し潰してしまう

その出会いは必然だったのに
その先の物語は深い海の底のように真っ暗闇

ねえ 明るく照らしてよ
あの光をあたしの元まで届けて
水面を自由に泳ぐ魚に あたしはちゃんと見えてる?
たった365日なんだけど アナタはあまりにも遠すぎて
手を伸ばすことさえ難しいの

大きすぎるアナタとの違いを知って あたしはただそれを受け入れた
水流に身をゆだねて
ゆっくりと漂うあたしの身体はゆっくりととけ消えてしまう

その恋は偶然だったのに
その先の物語はまるで必然であるかのように足早に過ぎ去った

ねえ 呼吸をさせてよ
アナタを見てると息さえまともにできないの
水面を泳ぐ自由な魚に あたしは臆病な恋をした
たった365日なんだけど アナタがあまりにもキレイすぎて
手を伸ばすことさえ躊躇ってしまうの

海底を泳ぐあたしは深海魚
遙か彼方 水面を泳ぐ魚に
ただ 恋焦がれていた



やさしいはな

なによりも大切なことって
きっと君を信じてあげることだった

君が待っててくれた分だけ 僕は待っててあげられなかったなあ
君が信じてくれた時間だけ 僕は信じ続けられなかったよ

好きだった想いにさよならを告げた その瞬間に全部思い出した
どんなに君の存在が大きかったのか
君はまるで空気みたいに僕に近すぎて
君は本当空気みたいに 僕の中に浸透していた

なによりも大切なことって
きっと君をちゃんと見ることだった

君がいつも見ていてくれたから それが当たり前だと思い込んだ
君が絶えず隣にいたから そんな日常に慣れすぎていたよ

泣かない君にさよならを告げた その瞬間に全部分かったんだ
君はあまりにも優しすぎたこと
こんな情けない僕でごめんよ
君は全部分かっていたんだよね
君は全部分かっていたから ああやって頷いたんだ

君の事一つずつ思い出していって
僕の中は君の笑顔でいっぱいになった
ああ 君は初めから優しすぎて
ああ 僕は初めから情けなかった

君はまるで空気みたいに僕に近くて
君は本当に優しすぎたから
僕の中に優しさだけを残したんだ



待ってるから

汗かいたペットボトル
ずっとあなたを待っていたら
いつのまにか ぬるくなってた

待ち続けていることに慣れすぎたあたし
どうしてだろう 悲しいのに
涙さえでてくれない

きっとまだ信じちゃってるの
なんてバカなあたし
笑ってくれていいよ
それでも好きだから
それでも待ってるから


置き去りのままの折りたたみ傘
そんなもので涙がでたの
おまえも待っているのかい

待ち続けてもその先が見えないんだけど
どうしてだろう もうあたしの足は
動かないみたい

きっともう分かっちゃってるの
なんてバカなあたし
笑ってくれていいよ
それでも好きだから

きっとまだ信じちゃってるの
なんてバカなあたし
笑ってくれていいよ
それでも好きだから
それでも好きだから



いつかの話

気付けば君の癖は私の癖になって染みついていたな
ふとした瞬間に君を目で追うようになってからは
どれくらい時間がたったっけ

そういえば 好きな歌手も芸能人も
どこか君に似ているかもしれないな

世界で一番君が好きなんていわないけど
今の私は君中心で回ってる
君が私の名前を呼んでくれたらな
それだけのことなんだけどきっと
何よりも嬉しくて
何よりも自分の名前好きになるよ

いつの間にか君の変な口癖が私の口癖になって少し笑った
何気なく聞えた君のその声は
やけに目立って聞えたみたい

そういえば どんなときでも所でも
君のことは一番に目についたな

世界で一番君が好きなんていわないけど
いつか言ってしまう日がくるのかな
そんなときはごめんなさいお父さん、って
何よりも彼が好きで
何よりも大切にしたい人なんです

まだまだそんな日はきそうにないけど
今の私は彼に一直線なの
いつかのために 心の準備はよろしくね

世界で一番君が好きなんていわないけど
今の私は君中心で回ってる
君が私の名前を呼んでくれたらな
それだけのことなんだけどきっと
何よりも嬉しくて
何よりも自分の名前好きになるよ



弱虫ヒーロー

帰り道 隣を歩く君とのもどかしい距離
どうやったら埋められるんだろう、って
そんなことばかりを考えてたんだ

少し冷たい君の手を握って
その小さな身体を抱きしめられたら

「弱虫」なんて 笑って君はいうけど
僕にとっては死活問題
どうやったって自分からなんて無理なんだ
だから ねぇ そろそろ 君から…

あれ、 いつの間に僕の気持ちばれたんだ


今日は 二週間ぶりのデート
映画館なんてベタなコースだけど
君は待ち合わせ30分前にきてくれたね

待ってる僕に手を振る君に
思わず頬がゆるんだよ

「馬鹿」なんて 怒ったような顔しても
僕にはホントは分かるんだ
君のその顔は照れ隠しなんだよね
だったら ねぇ そろそろ 僕からも…

あれ、 いつの間にか立場逆転!